◎法規・制度・倫理 第104回

薬剤師国家試験 過去問 第104回【法規・制度・倫理】薬学理論問題 問141-150



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第104回 問141-150

問141

治験におけるインフォームド・コンセントに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 治験の実施前に文書を用いて被験者に説明し、文書により被験者から同意を得ることが原則である。
  2. 治験において予測される臨床上の利益や危険性を説明してあれば、他の治療法に関する説明を行う必要はない。
  3. 治験に関連する健康被害が発生した場合に受けることができる補償及び治療について被験者に説明しなければならない。
  4. 治験の成果が学術論文として公表される場合、学術上の必要があれば被験者の秘密を記載することを被験者に説明しなければならない。
  5. 専門的事項の説明では、平易な表現を説明文書に用いる必要はない。

 

 

 

 

解  1, 3

 

問142

医薬品等の広告に関する記述のうち、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 医薬関係者向けの専門誌には、承認される前の医薬品の広告を掲載できる。
  2. 医薬関係者向けの専門誌には、医薬品医療機器等法に基づいて指定されたがんの治療薬の広告を掲載できる。
  3. 放送事業者や出版社は、我が国で未承認の医療機器であっても、海外で承認されていれば性能・効果を広告できる。
  4. 放送事業者や出版社は、医薬品の効能・効果を誇大に広告できる。
  5. 放送事業者や出版社は、医師が医薬品の効能・効果を保証する記事を広告できる。

 

 

 

 

解    2

 

問143

希少疾病用医薬品に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 用途に係る対象者の数が、本邦において定められた人数に達しない場合に指定されるものである。
  2. 用途に関し、特に優れた使用価値があるものである。
  3. 指定について緊急を要する場合は、薬事・食品衛生審議会の意見を聴くことなく指定できる。
  4. 指定されたときは、その旨が公示される。
  5. 正当な理由なく試験研究が行われないときは、指定を取り消されることがある。

 

 

 

 

解    3

 

問144

薬剤師法に基づいて薬剤師又は薬局開設者が行った業務に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 薬剤師が、販売又は授与の目的で調剤した薬剤の適正な使用のため、患者に対し必要な情報を提供し、薬学的知見に基づく指導を行った。
  2. 薬剤師が、処方箋中に疑わしい点があったので、その処方箋を交付した医師に問い合わせたが連絡がつかなかったため、後で確認することにして調剤して交付した。
  3. 薬局開設者が、患者から希望があったので、調剤済みとなった処方箋を、すぐに患者に返した。
  4. 薬剤師が、分割調剤を行ったので、処方箋に必要な事項を記載し、調剤録への記載は省略した。
  5. 薬局開設者が、調剤録を最終の記載日から ₃ 年間保存したのち廃棄した。

 

 

 

 

解    1, 5

 

問145

一般病床に 280 人が入院し、外来患者に係る取扱い処方箋数が 150 枚である地域医療支援病院における、医療法で規定された薬剤師の員数について、正しいのはどれか。1つ選べ。ただし、この病院は特定機能病院又は臨床研究中核病院ではないものとする。

  1. 3 人
  2. 4 人
  3. 5 人
  4. 6 人
  5. 7 人

 

 

 

 

解  4

 

問146

独立行政法人医薬品医療機器総合機構法において規定されている副作用被害救済給付の対象となるのはどれか。2つ選べ。なお、いずれの場合も入院を要する程度の健康被害とする。

  1. 副作用の原因となった許可医薬品について、賠償責任者が不明である場合
  2. 救命のためやむをえず通常の使用量を超えて許可医薬品を使用したことにより生じた副作用で、その発生があらかじめ認識されていた場合
  3. 任意に予防接種を受けたことにより副作用が生じた場合
  4. 抗悪性腫瘍剤のアクチノマイシン D を使用したことにより副作用が生じた場合

 

 

 

 

解  1, 3

 

問147

2010 年から 2015 年の薬事工業生産動態統計による我が国の医薬品の生産金額に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 医薬品の生産金額の合計は年間 10 兆円を超えている。
  2. 医薬品の生産金額は年によって増減はあるものの、ほぼ横ばいに推移している。
  3. 医療用医薬品の薬効大分類別生産金額において、生物学的製剤が占める割合が最も多い。
  4. 一般用医薬品の生産金額は、医療用医薬品の生産金額の 1 割程度である。
  5. 一般用医薬品の薬効大分類別生産金額において、漢方製剤が占める割合が最も多い。

 

 

 

 

解   2, 4

 

問148

治験に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 医薬品の治験とは、非臨床試験及び臨床試験の試験成績に関する資料の収集を目的とする試験の実施のことである。
  2. 医薬品の臨床試験の実施の基準は、被験者の人権の保護や治験の科学的な質及び成績の信頼性を確保することを目的としている。
  3. 医師及び薬剤師には守秘義務があるが、治験の場合には適用されない。
  4. 治験の対象となる薬物について初めて治験の計画を届け出た者は、届出の日から直ちに治験を依頼することができる。
  5. 治験依頼者は、治験薬の副作用によるものと疑われる死亡につながるおそれのある症例で、治験薬概要書からは予測できないものを知ったときは、定められた期間内に医薬品医療機器総合機構宛てに報告しなければならない。

 

 

 

 

解  2, 5

 

問149

遺伝子診断によって起こりうる倫理的問題又はその対応に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 遺伝子診断に当たっては、検査前だけでなく診断後も被検者に対して適切なカウンセリングが必要である。
  2. 診断結果の開示には、被検者本人の自己情報コントロール権への配慮が必要である。
  3. 重篤な遺伝病の原因遺伝子保因者と診断された場合は、被検者本人だけでなく血縁者も診断結果を知る必要がある。
  4. 遺伝病者や保因者は社会的差別や偏見によって不利益を被る可能性がある。
  5. 出生前診断は、診断結果が生命の選択や優生思想の問題を引き起こす可能性がある。

 

 

 

 

解      3

 

問150

医学研究に関する記述のうち、ヘルシンキ宣言に照らして、正しいのはどれか。1つ選べ。

  1. 人間を対象とする医学研究において、公共の利益のために、個々の研究対象となる患者の福祉を犠牲にすることは許容される。
  2. 治療行為を伴う医学研究においては、研究対象となる患者のリスク及び負担をゼロにしなければならない。
  3. 人間を対象とする医学研究は、適切な倫理的及び科学的教育と訓練を受けた者によって行わなければならない。
  4. 研究計画書には、独立性を確保するため資金提供者に関する情報を記載してはならない。
  5. 同意の諾否を自ら行うことができない人は、医学研究の研究対象に含めてはならない。

 

 

 

 

解  3

 

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