◎生物 第104回

薬剤師国家試験 過去問 第104回【生物】薬学理論問題 問109-117



スポンサーリンク

第104回 問109-117

問109

図はヒトにおける 3 種類の筋組織の模式図である。これらの筋組織に関する記
述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. Aは横紋筋であり、B及びCは平滑筋である。
  2. B及びCはいずれも不随意筋であり、自律神経支配を受ける。
  3. Aの収縮は、筋小胞体から放出された遊離 Ca2+ とカルモジュリンとの結合により起こる。
  4. Bでは、細胞外から流入した Ca2+ が収縮に関与する。
  5. リン酸化されたミオシン軽鎖キナーゼは、ミオシンとアクチンの架橋形成を促進し、Cの収縮を引き起こす

 

 

 

 

解  2, 4

 

問110

胃に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 胃と食道の境界部を幽門とよぶ。
  2. 胃の筋層は、 3 層からなる。
  3. 主細胞は、胃粘膜の保護に関わる粘液を胃内に分泌する。
  4. 壁細胞は、ビタミン K の小腸での吸収に必要な内因子を胃内に分泌する。
  5. G 細胞は、胃酸の分泌を促進するガストリンを血液中に分泌する。

 

 

 

 

解    2, 5

 

問111

ヒトの微小管に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 体細胞分裂の際に生じる紡錘糸は、微小管により構成されている。
  2. 微小管はアクチンとミオシンが重合したものである。
  3. 神経細胞において、微小管は軸索輸送に関与する。
  4. 微小管の脱重合を阻害すると、腫瘍細胞の増殖が促進される。
  5. 微小管は、細胞外マトリックスの主要な成分の 1 つである。

 

 

 

 

解    1, 3

 

問112

マウスの肝臓から酵素Xの精製を試みた。以下に実験手順の概要(①~④)を示す。

① ゲル濾過クロマトグラフィーにより肝臓抽出液Aを分画した。
② 各画分の酵素Xの活性を測定し、その活性が高い画分を集めたものをBとした。
③ Bを陰イオン交換クロマトグラフィーにより分画した。
④ 各画分の酵素Xの活性を測定し、その活性が高い画分を集めたものをCとした。

上記A、B及びCの液量、タンパク質濃度、全タンパク質量と酵素活性(全活性及び比活性)を以下の表に示した。比活性とは、試料中のタンパク質の単位重量当たりの酵素活性のことである。なお、酵素活性における 1 U(ユニット)は、 1 分間当たり、 1 nmol の生成物を生成する酵素の量を表す。

実験方法及び結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. A中の酵素Xの 20%がBに回収されたと考えられる。
  2. ゲル濾過クロマトグラフィーでは、分子量の小さなタンパク質ほど、早くカラムから溶出される。
  3. 陰イオン交換クロマトグラフィーでは、正の電荷をもった樹脂に酵素Xが保持されたと考えられる。
  4. Bの比活性アはAの比活性よりも高い。
  5. Cの比活性イは 140 U/mg である。

 

 

 

 

解    3, 4

 

問113

ヒトにおける核酸代謝に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. デオキシウリジン 5ʼ-一リン酸(dUMP)に S-アデノシルメチオニンからメチル基が供与されることで、デオキシチミジン 5ʼ-一リン酸(dTMP)が生じる。
  2. デオキシシチジン 5ʼ-三リン酸(dCTP)は、シチジン 5ʼ-二リン酸(CDP)のリボースの還元により生じる dCDP がリン酸化されて生成される。
  3. 核酸分解により生じたリボース 1-リン酸は、サルベージ経路により再利用される。
  4. ピリミジンヌクレオチドの生合成に必要なカルバモイルリン酸は、尿素回路から供給される。
  5. イノシン 5ʼ-一リン酸(IMP)からのアデノシン 5ʼ-一リン酸(AMP)の生成には、グアノシン 5ʼ-三リン酸(GTP)が利用される。

 

 

 

 

解  2, 3, 5

いずれか2つ選択で正解となります。

 

問114

 紫外線照射によりチミン二量体が生じた大腸菌 DNA のヌクレオチド除去修復の概要を図に示した。各反応を説明した文章中の(ア)~(エ)に入る酵素の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。

 

 

 

 

解  6

 

問115

遺伝子Xの転写は薬物ア及びイにより促進される。両薬物による遺伝子Xの転写促進に関わるプロモーター領域中の DNA 部位を同定するために、レポーター遺伝子を用いたプロモーター解析実験を行った。以下に実験方法の概要を記す。

実験方法の概要
 図 1 に示したように、遺伝子Xの転写開始点から 200 bp 上流(-200 bp)までのDNA を合成し、それをレポーター遺伝子に連結して発現ベクターを作製した(A)。また、Aより上流域が短い 4 種類の DNA を合成して、同様にベクターを作製した(B~E)。次に、A~Eの組換え DNA を導入した哺乳動物由来細胞を作製した。これらの細胞において薬物ア又はイで処理した際のレポーター遺伝子産物を測定し、図 2 の結果を得た。レポーター遺伝子のみを持つベクターを導入した細胞では、薬物処理の有無に関わらずレポーター遺伝子産物は発現されなかった。
なお、細胞への DNA 導入効率は等しく、細胞培養条件やレポーター遺伝子産物な
どが転写活性に影響を及ぼさないことを確認している。

哺乳動物由来細胞における転写調節とプロモーター解析実験の方法及び考察に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. RNA ポリメラーゼは、転写因子を介してプロモーターに結合する。
  2. レポーター遺伝子として、ホタル由来のルシフェラーゼ遺伝子が用いられることがある。
  3. 転写開始点から 80 bp 上流~40 bp 上流の DNA 配列は、薬物アによるレポーター遺伝子産物の発現増加に関与していると考察される。
  4. 転写開始点から 120 bp 上流~80 bp 上流の DNA 配列は、薬物イによるレポーター遺伝子産物の発現増加に関与していると考察される。
  5. 転写開始点から 40 bp 上流までの DNA 配列は、薬物ア及びイのいずれにも依存しない恒常的なレポーター遺伝子産物の発現に関与していると考察される。

 

 

 

 

解   4

 

問116

ヒトの免疫担当細胞に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 特異的な抗原を認識した B 細胞は、ヘルパー T 細胞の助けを受けて、抗体産生細胞へと分化する。
  2. マクロファージの細胞表面にある Fc 受容体は、外来菌体成分と直接結合する。
  3. 肥満細胞は、B 細胞に対する抗原提示能を有する。
  4. 活性化したヘルパー T 細胞上に発現した CTLA-4(細胞傷害性 T リンパ球抗原-4)分子は、その細胞自身に抑制性シグナルを伝える受容体として働く。
  5. ナチュラルキラー細胞は、抗原感作を受けて初めて腫瘍細胞やウイルス感染細胞に対する傷害性を有する。

 

 

 

 

解  1, 4

 

問117

図 1 は一般的なグラム染色の手順①~④とそれによるA菌及びB菌の染色結果を示している。また、図 2 は別の 2 種類の菌のグラム染色の結果である。グラム染色及びその結果に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. グラム染色に用いる試薬は、①がルゴール液、②がクリスタルバイオレット溶液、③がエタノール、④がサフラニン溶液である。
  2. ④では、A菌は濃いピンク色に、B菌は青紫色に染色される。
  3. A菌はグラム陽性菌であり、B菌はグラム陰性菌である。
  4. 黄色ブドウ球菌のグラム染色の結果は、図 2 のアのようになる。
  5. 芽胞を形成している菌をグラム染色すると、図 2 のイのように内部の一部が染色されにくいことがある。

 

 

 

 

解      3, 5

 

次の問題(問118-136)へ 第104回 過去問一覧 目次へ

 

 

© 2021 ラクヤク