◎薬剤 第103回

薬剤師国家試験 過去問 第103回【薬剤】薬学理論問題 問166-180



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第103回 問166-180

問166

トランスポーターを介した薬物輸送に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 促進拡散型トランスポーターは、電気化学ポテンシャル差を駆動力とする。
  2. ミカエリス定数に比べて低い基質濃度での輸送速度は、濃度によらず一定となる。
  3. ペプチドトランスポーター PEPT1 によるセファレキシン輸送の駆動力は、プロトン濃度勾配である。
  4. 有機アニオントランスポーター OAT1 によるメトトレキサート輸送は、ATPの加水分解エネルギーを駆動力として直接利用する。
  5. P-糖タンパク質によるシクロスポリンの輸送は、二次性能動輸送である。

 

 

 

 

 

解 1,3

 

問167

薬物の消化管吸収とバイオアベイラビリティに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. カルバペネム系抗生物質であるメロペネムは、小腸粘膜での透過性が高いため、経口製剤として用いられる。
  2. 陰イオン交換樹脂であるコレスチラミンは、酸性物質であるプラバスタチンを吸着し、その吸収を阻害する。
  3. 経口製剤の絶対的バイオアベイラビリティは、その製剤を経口投与した際の血中濃度時間曲線下面積(AUC)を、等量の同一薬物を静脈内投与した際の AUCで除したものに等しい。
  4. 小腸において、親水性薬物のみかけの吸収速度は、非撹拌水層の拡散速度に依存する。
  5. 小腸下部から吸収された薬物は、門脈を経ずに下大静脈に入るために、肝初回通過効果を受けない。

 

 

 

 

 

解  2,3

 

問168

薬物の血漿タンパク結合、組織結合及び分布容積に関する記述のうち、誤っているのはどれか。2つ選べ。ただし、定常状態における血漿中非結合形薬物濃度と組織中非結合形薬物濃度は等しいものとする。

  1. 血漿タンパク結合の変動が分布容積に及ぼす影響は、組織結合性が大きい薬物ほど顕著である。
  2. 薬物の血漿中濃度に対する組織中濃度の比は、組織中非結合形分率に対する血漿中非結合形分率の比に等しい。
  3. 体重 1 kg 当たりの分布容積が 0.6 L の薬物は、血漿を含む細胞外液に主に分布する。
  4. 血漿タンパク結合率が著しく高く、組織結合は無視できるほど低い薬物の分布容積は、血漿容積に近似できる。
  5. 分布容積は、体内薬物量を組織中薬物濃度で除することで得られる。

 

 

 

 

 

解 3,5

 

問169

Poor metabolizer(PM)において薬効が低下する薬物と代謝酵素の組合せとして正しいのはどれか。1つ選べ。

 

 

 

 

 

 

解 3

 

問170

腎排泄に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。 

  1. 一般に、通常成人の腎血流量は ₁₀₀~₁₃₀ mL/min である。
  2. 糸球体ろ過は、加圧ろ過であり、毛細血管内圧がボーマン嚢内圧よりも高いために起こる。
  3. サリチル酸は、尿がアルカリ性になると尿細管での再吸収が増加し、その腎クリアランスは小さくなる。
  4. パラアミノ馬尿酸の腎クリアランスは、血漿中濃度の増加に伴って大きくなる。
  5. 尿細管において再吸収を受けない薬物の血中濃度が定常状態にある時、尿中の薬物濃度は血漿中の非結合形薬物濃度に比べて高くなる。

 

 

 

 

 

解  2,5

 

問171

経口投与時において、薬物Aの体内動態に薬物Bの併用が及ぼす影響として正しいのはどれか。2つ選べ。

 

 

 

 

 

 

解  1,4

 

問172

各グラフの実線は、肝でのみ消失する薬物を経口投与したときの血中濃度推移を表す。肝固有クリアランスが2 倍に増加したときの血中濃度推移(破線)を表す最も適切なグラフはどれか。1つ選べ。ただし、この薬物の肝での消失は血流律速で、well-stirred model に基づくものとする。

 

 

 

 

 

解 4

 

問173

ある薬物 100 mg を被験者に急速静脈内投与した後に血中濃度及び尿中排泄量を測定したところ、未変化体の血中濃度時間曲線下面積(AUC)は 1.0 mg・h/L、代謝物の尿中総排泄量は 20 mg(未変化体換算量)であった。一方、この薬物200 mg を同一患者に経口投与したときの AUC は 0.8 mg・h/L であった。この薬物の体内動態の説明として誤っているのはどれか。1つ選べ。ただし、この薬物は肝代謝及び腎排泄でのみ消失し、代謝物は全て尿中に排泄されるものとする。また、体内動態は線形性を示し、肝血流速度は 80 L/h とする。

  1. 生物学的利用率は 40%である。
  2. 全身クリアランスは 100 L/h である。
  3. 静脈内投与後の未変化体の尿中排泄率は 80%である。
  4. 肝抽出率は 25%である。
  5. 経口投与された薬物のうち、門脈に移行する割合は 75%である。

 

 

 

 

 

解 5

 

問174

固形製剤中における医薬品の分子集合体の性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 結晶多形間では、結晶構造は異なるが真密度は等しい。
  2. 医薬品の結晶形は変化せず結晶表面に水分が吸着したものを水和物という。
  3. 非晶質(アモルファス)状態の医薬品を高湿度下に保存したとき、水分の収着によって結晶化することがある。
  4. シクロデキストリンによる包接化には、医薬品の安定性を改善する効果はない。
  5. 医薬品を分子状態で水溶性高分子に分散させた粉体から医薬品を溶出させるとき、医薬品のみかけの溶解度が過飽和を示すことがある。

 

 

 

 

 

解  3,5

 

問175

医療用活性炭の品質管理を目的として、ガス吸着法による比表面積測定を行った。試料 2.0 g に対する窒素ガスの単分子吸着量が 3.0 ×10-2 mol であったとき、この試料の比表面積(m2/g)に最も近い値はどれか。1つ選べ。

ただし、アボガドロ定数を 6.0 ×1023 mol-1、窒素分子の分子占有断面積を1.6 × 10-19 m2 とする。

  1. 1.6 × 102
  2. 2.2 × 102
  3. 1.0 × 103
  4. 1.4 × 103
  5. 2.2 × 103

 

 

 

 

 

解  4

 

問176

高分子の構造と性質に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 合成高分子は単量体の重合反応によって合成されるため、一般に分子量が均一である。
  2. 分子量が均一なあるタンパク質が溶媒中で会合することなく分散しているとき、その数平均分子量と質量平均分子量は等しい。
  3. 高分子の物性は、単量体が同じであれば、その分子鎖の長さによらず同一である。
  4. 良溶媒中の高分子は、分子が伸びた形状をとりやすくなるため、溶液の粘度は高くなる。
  5. 核酸が形成する二重らせん構造は、分子鎖内の水素結合によって形成されるため、二次構造に相当する。

 

 

 

 

 

解 2,4

 

問177

図の固形製剤の製造工程に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 粉砕を行うと、主薬が分解することがある。
  2. 結合剤を粉末のまま用いると、水溶液で用いた場合に比べ、均質な造粒物が得られる。
  3. 混合①から乾燥までの操作を同一装置で連続的に行うには、流動層造粒機が適している。
  4. 滑沢剤の添加量が多いほど、整粒した粉体の流動性が高くなる。
  5. 図の原料の組合せと工程は、トローチ剤の製造に用いられる。

 

 

 

 

 

解 1,3

 

問178

油相に水相を常温で撹拌しながら徐々に加え、o/w 型のクリーム剤を調製したい。調製している溶液の粘度変化を表すグラフとして最も適切なのはどれか。1つ選べ。

 

 

 

 

 

 

解     4

 

問179

薬物とその効果等を向上させる目的及び目的を達成するために実用化されている薬物送達システム(DDS)の組合せとして、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

 

 

 

 

 

解    3,4

 

問180

医薬品の製造管理及び品質管理に関する基準(GMP)に関連する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 製造設備に関する規則で、人為的な誤りは対象とされていない。
  2. 複数の医薬品の交叉汚染や、虫・異物などの混入を防ぐことが必要である。
  3. あらかじめ決められた手順・条件で製造すれば、製造記録を管理することが免除される。
  4. 製造所ごとに医薬品製造管理者を定め、その下に製造部門と品質部門を置かなければならない。

 

 

 

 

 

 

解  2,4

 

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