◎薬理 第103回

薬剤師国家試験 過去問 第103回【薬理】薬学理論問題 問151-165



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第103回 問151-160

問151

筋細胞に存在する異なった標的分子に働き、収縮又は弛緩に対して協力的に作用する薬物の組合せはどれか。2つ選べ。

 

  1. 膀胱平滑筋(排尿筋)細胞におけるアセチルコリンとベタネコール
  2. 眼の毛様体平滑筋細胞におけるトロピカミドとアトロピン
  3. 血管平滑筋細胞におけるニトログリセリンとシルデナフィル
  4. 心筋細胞におけるメトプロロールとベラパミル
  5. 子宮平滑筋細胞におけるジノプロストとリトドリン

 

 

 

 

 

解 3,4

 

問152

交感神経系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. エフェドリンは、交感神経終末からノルアドレナリンを遊離させるほか、アドレナリン受容体を直接刺激する。
  2. ミドドリンは、末梢血管平滑筋のアドレナリン α1 受容体を刺激することで血圧を上昇させる。
  3. クロニジンは、中枢神経系のアドレナリン α2 受容体を遮断することで交感神経終末からのノルアドレナリン遊離を抑制する。
  4. ミラベグロンは、膀胱平滑筋(排尿筋)のアドレナリン β3 受容体を遮断することで蓄尿機能を高める。
  5. カルベジロールは、K+ チャネル開口作用とアドレナリン β 受容体遮断作用によって、血圧を低下させる。

 

 

 

 

 

解  1,2

 

問153

糖尿病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. ダパグリフロジンは、尿細管の Na+/グルコース共輸送体2(SGLT2)を阻害することで尿中へのグルコースの排泄を促進する。
  2. ブホルミンは、AMP 依存性キナーゼ(AMPK)を抑制することで肝臓における糖新生を抑制する。
  3. ミグリトールは、小腸粘膜に存在する α-グルコシダーゼを阻害することで糖の消化と吸収を遅延させ、食後高血糖を抑制する。
  4. ナテグリニドは、アルドース還元酵素を阻害することで細胞内ソルビトールの蓄積を抑制し、末梢神経障害を改善する。
  5. リナグリプチンは、膵 β 細胞上のグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体を直接刺激することでインスリン分泌を促進する。

 

 

 

 

 

解 1,3

 

問154

統合失調症治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. ハロペリドールは、黒質-線条体ドパミン神経系を介する過剰な神経伝達を抑制することで陽性症状を改善する。
  2. クエチアピンは、セロトニン 5-HT2A 受容体、ヒスタミン H1 受容体及びアドレナリン α1 受容体を遮断する。
  3. アリピプラゾールは、ドパミン D2 受容体及びセロトニン 5-HT1A 受容体に対して部分刺激薬として作用する。
  4. パリペリドンは、主に大脳皮質のセロトニン 5-HT2A 受容体を刺激することで陰性症状を改善する。
  5. クロルプロマジンは、腹側被蓋野-側坐核ドパミン神経を介する過剰な神経伝達を抑制することで制吐作用を示す。

 

 

 

 

 

解 2,3

 

問155

不整脈治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. ソタロールは、アドレナリン β 受容体遮断作用を有しているが、K+ チャネル遮断作用がないため、活動電位持続時間には影響を及ぼさない。
  2. アミオダロンは、K+ チャネル遮断作用を有しているため、活動電位持続時間を延長させる。
  3. ジソピラミドは、Na+ チャネル遮断作用に加えて抗コリン作用を有しているため、副作用として口渇や排尿困難を起こす。
  4. リドカインは、Na+ チャネル遮断作用を有しているが、心室筋では不応期が短いため、効果は弱い。
  5. ベプリジルは、Ca2+ チャネル遮断作用を有しているが、K+ チャネル遮断作用がないため、QT 延長を起こしにくい。

 

 

 

 

 

 

解  2,3

 

問156

本態性高血圧治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アテノロールは、血管平滑筋細胞の Ca2+ チャネルを阻害することで血管平滑筋を弛緩させる。
  2. ドキサゾシンは、交感神経終末からのノルアドレナリン遊離を抑制することで血管平滑筋を弛緩させる。
  3. トリクロルメチアジドは、遠位尿細管の Na+-Cl- 共輸送系を阻害することでNa+ の再吸収を抑制する。
  4. テルミサルタンは、アンギオテンシンⅡによる副腎皮質球状層からのアルドステロン分泌を抑制することで利尿作用を示す。
  5. アリスキレンは、集合管のアルドステロン受容体を遮断することで利尿作用を示す。

 

 

 

 

 

 

解  3,4

 

問157

呼吸器系に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アンブロキソールは、ブロムヘキシンの活性代謝物であり、肺サーファクタントの分泌を抑制する。
  2. カルボシステインは、気道粘液のムコタンパク質のジスルフィド結合を開裂させることで去痰作用を示す。。
  3. フルマゼニルは、肺伸展受容器を選択的に抑制することで鎮咳効果を示す。
  4. ノスカピンは、延髄の咳中枢を抑制することで鎮咳作用を示すが、呼吸抑制作用はない。
  5. テオフィリンは、ホスホジエステラーゼ阻害作用とアデノシン α1 受容体遮断作用により、気管支平滑筋を弛緩させる。

 

 

 

 

 

 

解 4,5

 

問158

消化器に作用する薬物に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. モサプリドは、副交感神経のセロトニン 5-HT4 受容体を刺激することでアセチルコリンの遊離を増大させ、胃排出を促進する。
  2. スクラルファートは、壁細胞のヒスタミン H2 受容体を遮断することで胃酸分泌を抑制する。
  3. ボノプラザンは、壁細胞の H+,K+-ATPase の SH 基と酸性環境で共有結合を形成することで胃酸分泌を抑制する。
  4. カルメロースは、小腸粘膜上皮細胞の Cl- チャネル(ClC-2)を活性化することで腸管内への水分分泌を促進する。
  5. メトクロプラミドは、副交感神経終末のドパミン D2 受容体を遮断し、ドパミンによるアセチルコリンの遊離抑制を解除することで胃運動を促進する。

 

 

 

 

 

解 1,5

 

問159

播種性血管内凝固症候群(DIC)の治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アンチトロンビンⅢは、ヘパリン存在下で血液凝固第 Xa 因子とトロンビンを阻害する。
  2. トロンボモデュリン アルファは、トロンビン依存的に活性化プロテイン C の産生を促進する。
  3. ダルテパリンは、アンチトロンビン非依存的に血液凝固第 Xa 因子を阻害する。
  4. ダナパロイドは、血液凝固第 Xa 因子を阻害することなく、トロンビンを阻害する。
  5. ナファモスタットは、プラスミンを阻害することなく、トロンビンを阻害する。

 

 

 

 

 

解  1,2

 

問160

非ステロイド性抗炎症薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. アスピリンは、シクロオキシゲナーゼ(COX)のセリン残基をメチル化し、酵素活性を不可逆的に阻害する。
  2. チアラミドは、COX-1 と COX-2 に対して強い阻害作用を示し、鎮痛作用や抗炎症作用を示す。
  3. ロキソプロフェンは、プロドラッグであり、アスピリンと比較して消化管障害を起こしにくい。
  4. インドメタシンは、プロスタグランジン E2 の産生を抑制することで炎症による体温上昇を抑制する。
  5. ジクロフェナクは、COX をほとんど阻害することなく、鎮痛作用や抗炎症作用を示す。

 

 

 

 

 

解  3,4

 

問161

抗菌薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. リンコマイシンは、DNA 依存性 RNA ポリメラーゼを阻害することで細菌のDNA 複製を阻害する。
  2. スルファメトキサゾールは、パラアミノ安息香酸と競合的に拮抗することで葉酸の生合成を阻害する。
  3. ノルフロキサシンは、DNA ジャイレースを阻害することで細菌の DNA 複製を抑制する。
  4. セファゾリンは、ミコール酸の生合成を阻害することで結核菌に対して抗菌作用を示す。
  5. リファンピシンは、リボソーム ₅₀S サブユニットに結合し、ペプチジルトランスフェラーゼ活性を阻害することで細菌のタンパク質生合成を抑制する。

 

 

 

 

 

解 2,3

 

問162

抗ウイルス薬の作用機序に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. アマンタジンは、ノイラミニダーゼを阻害することでインフルエンザウイルスの感染細胞からの遊離を抑制する。
  2. インジナビルは、HIV プロテアーゼを特異的に阻害することで HIV の増殖を抑制する。
  3. ラルテグラビルは、インテグラーゼを阻害することで HIV の複製を抑制する。
  4. ラミブジンは、CCR₅ ケモカイン受容体を遮断することで HIV 感染を抑制する。
  5. エンテカビルは、チミジンキナーゼによって活性型に変換され、ヘルペスウイルスの DNA ポリメラーゼを阻害することでウイルスの増殖を抑制する。

 

 

 

 

 

解 2,3

 

問163

がんのホルモン療法薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. デガレリクスは、脳下垂体の性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)受容体を遮断することで黄体形成ホルモンと卵胞刺激ホルモンの分泌を抑制する。
  2. ゴセレリンは、乳がん細胞のエストロゲン受容体を遮断することでがん細胞の増殖を抑制する。
  3. エンザルタミドは、前立腺がん細胞のアンドロゲン受容体を遮断することでがん細胞の増殖を抑制する。
  4. アナストロゾールは、5α-還元酵素を阻害することでジヒドロテストステロンの産生を抑制する。
  5. アビラテロンは、アロマターゼを阻害することでエストロゲンの産生を抑制する。

 

 

 

 

 

解 1,3

 

問164

抗悪性腫瘍薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. パクリタキセルは、チューブリンの重合を阻害することで有糸分裂を抑制する。
  2. ブレオマイシンは、活性酸素を発生させ、DNA 鎖を切断する。
  3. ボルテゾミブは、プロテアソームを活性化することで転写因子 NF-κB の活性化を阻害する。
  4. ラムシルマブは、VEGFR2(血管内皮増殖因子受容体 2 型)に対するモノクローナル抗体である。
  5. カルボプラチンは、HER₂(ヒト上皮増殖因子受容体 ₂ 型)に対するモノクローナル抗体である。

 

 

 

 

 

解 2,4

 

問165

図は、カテコールアミンの生合成・代謝経路を示している。ただし、A~Eは化合物を、ア~エは酵素を示している。パーキンソン病治療薬に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. ベンセラジドは、エを阻害してEの生成を抑制し、シナプス間隙でのBの濃度を上昇させる。
  2. セレギリンは、イを阻害して末梢でのBの生成を抑制する。
  3. エンタカポンは、ウを阻害して末梢でのDの生成を抑制する。
  4. ドロキシドパは、血液-脳関門を通過し、脳内でイによりCに変換される。
  5. イストラデフィリンは、アの発現上昇を介してAの生成を促進する。

 

 

 

 

 

 

解  3,4

 

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