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第103回 問91-100
問91
分子間相互作用と、それが支配的に働く現象の組合せとして正しいのはどれか。2つ選べ。
解 2,3
問92
図は一定圧力条件下での水︲塩化ナトリウム二水和物(NaCl・₂H2O)の二成分の状態を表したもの(相図)である。この図に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 領域ア内の任意の点で生じている固体は、すべて純水からなる。
- 領域イ内の任意の点の塩化ナトリウム濃度は、一定である。
- 領域ウ内の任意の点(線上は含まない)における熱力学的自由度は、条件指定に使っている圧力も含めて1である。
- 曲線 AB は水と塩化ナトリウムの溶解度積を表している。
- 点Bでは、液相、固体の水、固体の塩化ナトリウム二水和物の三相が平衡状態
にある。
解 1,5
問93
下のグラフは、可逆(平衡)反応(Ⅰ)、平行(並発)反応(Ⅱ)、連続(逐次)反応(Ⅲ)における反応物、中間体及び生成物の濃度と時間の関係を表している。素反応がいずれも反応速度定数 κ1 ~ κ6 の一次反応であるとき、反応Ⅰ~Ⅲに関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 反応Ⅰの平衡定数の値は、 1よりも小さい。
- 反応ⅡのCの半減期は、
で表わされる。
- 反応Ⅱの生成物の濃度比
は、時間によらず
となる。
- 反応Ⅲの κ5 が一定のとき、κ6 が大きくなるほど、Gの最大濃度に達する時間
は遅くなる。
解 2,3
問94
図はタンパク質中のペプチド結合を表したものである。以下の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- ペプチド結合を構成する C=O と N-H、これらに隣接する 2つの α 炭素は同一平面上にある。
- α ヘリックス構造では、n 番目のペプチド結合を構成する C=O が、(n + 3)番目のペプチド結合を構成する N-H と水素結合を形成している。
- α ヘリックスや β シートなどの二次構造は、円偏光二色性測定法により観測できる。
- β シート構造の形成には、C=O と N-H の間の水素結合は寄与しない。
- 同一のα炭素に結合する Cα-N 結合と Cα-C 結合の回転の角度(Φ、ψ)は、それぞれ任意の角度をとることができる。
解 1,3
問95
分子の振動、回転、電子遷移に伴う、分子のエネルギー準位間の遷移と電磁波の吸収及び散乱に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
- 分子の振動、回転、電子遷移のうち、回転に伴って吸収される電磁波の波長が最も長い。
- 吸収される電磁波の波長と、遷移するエネルギー準位間のエネルギー差には、正の比例関係がある。
- ラマン散乱が観測されるためには、分子の振動によって双極子モーメントが変化する必要がある。
- 分子の振動、回転、電子遷移に伴う吸収のうち、吸光度が濃度に比例するのは電子遷移の場合だけである。
- 電子遷移に伴う吸収スペクトルが幅広い吸収帯となるのは、分子の振動や回転によるエネルギー変化も反映されるからである。
解 1,5
問96
0.01 mol/L 塩化アンモニウム水溶液の pH に最も近い値はどれか。1つ選べ。
ただし、アンモニアの pKb を 4.70、水のイオン積 Kw を1.00 × 10-14(mol/L)2 とする。
- 3.65
- 5.65
- 8.35
- 9.30
- 10.35
解 2
問87
生理食塩液は、塩化ナトリウムを 0.9 w/v%含む等張液である。日本薬局方「生理食塩液」中の塩化ナトリウム(式量:58.44)の定量法に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
「本品 20 mL を正確に量り、水 30 mL を加え、強く振り混ぜながら 0.1 mol/L 硝
酸銀液で滴定する(指示薬: 【 A 】試液 3 滴)。」
- 下線部の操作で用いられる計量器具は、メスシリンダーである。
- 【 A 】に入るのは、フルオレセインナトリウムである。
- 生理食塩液 1 L 中には、塩化ナトリウムが 15.4 mmol 含まれる。
- 滴定終点においては、過剰な銀イオンと指示薬からなる赤褐色の沈殿を生じる。
- 0.1 mol/L 硝酸銀液 ₁ mL に対する塩化ナトリウムの対応量は 5.844 mg であ
る。
解 2,5
問98
日本薬局方で確認試験が適用される対象医薬品、使用する試液、確認試験の結果の組合せとして正しいのはどれか。2つ選べ。
解 1,2
問99
以下は日本薬局方アセトアミノフェンの純度試験(液体クロマトグラフィー)の記述の一部である。次の記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。
操作条件
検出器:A紫外吸光光度計(測定波長:225 nm)
カラム: 内径約 4 mm、長さ約 15 cm のステンレス管に 5 µm の液体クロマトグラ
フィー用Bオクタデシルシリル化シリカゲルを充塡する。
カラム温度:40 ℃付近の一定温度
移動相: CpH 4.7 の 0.05 mol/Lリン酸二水素カリウム試液/メタノール混液
( 4:1 )
流量: アセトアミノフェンの保持時間が約 5 分になるように調整する。
カラムの選定: 本品及び 4-アミノフェノール塩酸塩 0.01 g ずつをメタノール 1 mL
に溶かし、移動相を加えて 50 mL とする。この液 1 mL をとり、移
動相を加えて 10 mL とする。この液 10 µL につき、上記の条件で
操作するとき、【 D 】の順に溶出し、そのE分離度が 7
以上のものを用いる。
- Aの検出器の光源には、通常、キセノンランプが用いられる。
- Bのオクタデシルシリル化シリカゲルは順相系の固定相である。
- Cの移動相中のメタノール含量を増やすと、アセトアミノフェンの保持時間は短くなる。
- Dは、アセトアミノフェン、4-アミノフェノールの順である。
- Eの条件をみたすとき、分離度が 1.5 以上であるので、 2 つのピークは完全分離している。
解 3,5
問100
図は、ある酸素化学種の分子軌道のエネルギー準位と電子配置を模式的に表したものである。この酸素化学種はどれか。1つ選べ。
- 一重項酸素
- 三重項酸素
- スーパーオキシド(O2-)
- 過酸化物イオン(O22-)
- オゾン
解 3
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