【物理・化学・生物】

水素結合【物理・化学・生物】



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水素結合

電気陰性度の高い原子(N, O, F など)と結合している水素原子は、同じ分子またはほかの分子内にある非共有電子対をもつ電気陰性度の大きい原子と部分的に共有結合をすることができます。

このような結合を水素結合といいます。

水素結合に関わる電子

水素結合に関わるローンペアを持つ化合物を水素結合受容体(水素結合アクセプター)、水素結合に関わる水素原子を持つ化合物を水素供与体(水素結合ドナー)といいます。

同じ化合物間でも起こりえますし、違う化合物間でも条件を満たせば起こりえる相互作用です。

水素結合に関わる主な元素

水素結合に関与する原子は通常N,O,Fのいずれかです。

N,O,Fを含む化合物で水素結合が強い理由は主に2つあります。

1つ目は、電気陰性度が高く水素との結合が強く分極していることです。このことによって水素供与体になりやすくなります。

もう1つは、ローンペアの電子が2p軌道または2sと2pの混成軌道にあり水素原子の1s軌道と大きさが似通っている為軌道の重なりが大きくなることです。このことによって部分的な共有結合を作りやすく、結合が強くなりやすくなります。

水素結合は共有結合であることから静電気的引力よりもはるかに強い分子間相互作用であり、水素結合のある分子の沸点は同程度の分子量の化合物に比べて極めて高くなります。

分子間相互作用の強さの序列は、

水素結合>ファンデルワールス力>双極子相互作用>分散力

となります。

 

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