◎病態・薬物治療 ◎実務 第104回

薬剤師国家試験 過去問 第104回【病態・薬物治療/実務】薬学実践問題 問296-305



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第104回 問296-305

問296-297

66 歳女性。忙しい夫の会社を手伝っている。遠方に住む共働きの息子夫婦に半年ほど前に子供ができ、世話を頼まれたので、忙しい中、自宅と息子夫婦の家の行き来を繰り返している。 2 ~ 3 週間前より、気分が優れず、食欲がなくなり、眠りにつくにも時間がかかるようになった。女性は、理由はわからないが「きっと私のせいで夫の会社が倒産する」と思うようになった。心配した夫と一緒に精神科を受診し、うつ病と診断された。
以下の処方箋を持ってこの患者が来局した。

 

問296

この患者の病態、症状及び検査に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. Self-rating Depression Scale(SDS)は診断に有用な評価スケールである。
  2. 被害妄想状態が認められる。
  3. 誇大妄想や精神運動制止が認められる。
  4. 食欲不振は身体症状である。
  5. 睡眠障害は中途覚醒である。

 

 

 

 

 

解   1, 4

 

問297

薬剤師がこの患者に対して行う説明として、適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. 胃腸症状が出現したら休薬してください。
  2. 処方 1 は、処方 2 の副作用を軽くするための薬剤です。
  3. 睡眠途中で目覚めた時の出来事を覚えていないことがあります。
  4. 口が乾くことがあります。
  5. 処方 2 と処方 3 の薬剤は長期間服用する必要があります。

 

 

 

 

 

解    3, 4

 

問298-299

23 歳女性。20 歳前後から強い頭痛と随伴症状のため大学を休みがちになったことから近医を受診しており、処方 1 及び処方 2 の薬剤が処方されていた。

薬局を訪れた患者は次のように薬剤師に話した。
「社会人になってからは仕事が忙しく、生活が不規則です。最近、頭痛の回数が多くなって、薬が足りなくなることがよくあります。仕事の都合上、発作が起こると困るときには、予防のため発作時の薬(処方 1 )を服用しています。今回、新しい薬(処方 3 )が追加されました。」

 

問298

本症例に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 随伴症状には悪心・嘔吐、光・音過敏がある。
  2. 発作時に痛みを和らげるには、入浴や軽い運動などが有効である。
  3. 処方 1 の薬剤を頻回使用すると、乱用頭痛を起こすおそれがある。
  4. 処方 3 の薬剤の代わりにエルゴタミンを用いることができる。
  5. 処方 3 は急性期の発作を抑えるために追加された。

 

 

 

 

 

解  1, 3

 

問299

患者の薬物治療の経過を SOAP 形式で薬剤服用歴管理記録簿に記載した。(S)、(O)、(A)、(P)の項目と対応する内容の組合せとして、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. S:処方 2 の用法・用量の変更は必要ないと判断した。
  2. O:最近になって頭痛の回数が多くなった。
  3. O:仕事の都合上、発作が起こると困るときには、予防のため発作時の薬を服用するようにしている。
  4. A:処方 1 の薬剤の服用タイミングを正しく理解しておらず、再指導が必要と判断した。
  5. P:次回来局時に、処方 1 の薬剤を予防的には使用していないことを確認する。

 

 

 

 

 

解  4, 5

 

問300-301

50 歳男性。身長 175 cm、体重 80 kg、血清クレアチニン 1.5 mg/dL。眼内炎、遷延する発熱、中心静脈カテーテル刺入部位の発赤及び圧痛があり、中心静脈カテーテル刺入部関連感染の疑いと診断された。細菌感染に対する抗菌療法に反応せず、カテーテル刺入部の膿、末梢血培養で真菌陽性、血液検査で β-D-グルカン陽性のため、カテーテルを抜去し、ホスフルコナゾールによる治療を開始したが、治療反応性が悪かった。その後、刺入部位膿と血液の培養の結果、Candida krusei(カンジダ属真菌)が検出された。

 

問300

この患者の真菌感染症に関する記述のうち、正しいのはどれか。2つ選べ。

  1. 表在性真菌感染症である。
  2. ST(スルファメトキサゾール・トリメトプリム)合剤が有効である。
  3. 日和見感染症と考えられる。
  4. 鳥類の糞便中で増殖したものが、感染源となった可能性が高い。
  5. 侵襲性カンジダ症の 1 つである。

 

 

 

 

 

解    3, 5

 

問301

本症例に対して、アムホテリシン B リポソーム製剤を静脈内投与することとした。この薬剤の投与に関して適切なのはどれか。2つ選べ。

  1. 溶解液を加えて振とうし、沈殿物が認められた場合は、添付のフィルターでろ過する。
  2. 添付のフィルターは、アルコールで消毒すれば再使用できる。
  3. 15 分以内で静脈内に点滴投与する。
  4. 投与中あるいは投与後に発熱、悪寒、悪心等が発現しないかを観察する。
  5. 投与期間中は、腎機能を定期的にモニターする。

 

 

 

 

 

解     4, 5

 

問302-303

病院の薬事委員を務める薬剤師が、新規に薬価収載された抗がん剤Xの資料を作成するために、転移性乳癌患者を対象とした治験に関する情報を収集した。

 

問302

治験で得られた臨床成績を確認するための資料として適しているのはどれか。2つ選べ。

  1. 医療用医薬品品質情報集(オレンジブック)
  2. 医薬品インタビューフォーム
  3. 審査報告書
  4. 医薬品安全対策情報(Drug Safety Update;DSU)
  5. 日本薬局方

 

 

 

 

 

解     2, 3

 

問303

この薬剤師は、前問の資料から、転移性乳癌患者を対象として新規抗がん剤 Xと既存薬の奏効割合を比較した下表の結果を得た。この解析に用いられた統計手法として適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. 対応のある t 検定
  2. 対応のない t 検定
  3. カイ二乗検定
  4. 分散分析
  5. Mann-Whitney の U 検定

 

 

 

 

 

解     3

 

問304-305

52 歳男性。身長 170 cm、体重 65 kg。 3 年前、胃がんのため胃亜全摘切除手術を受け、近医で経過観察していた。今回の定期検診で肝転移が見つかり、化学療法導入目的で大学病院に紹介入院となった。全身倦怠感、動悸を自覚しており、貧血に対して処方 1 の薬剤が処方されていたが、入院時の血液検査の結果により、処方 1 に替えて処方 2 が開始された。

 

問304

処方 2 について、看護師から病棟薬剤師に、投与前後の注意事項や観察項目に関する情報提供の依頼があった。回答として誤っているのはどれか。1つ選べ。

  1. 希釈するときは生理食塩液を用いてください。
  2. 配合変化が起こりやすいので、注意して点滴ルートを観察してください。
  3. ゆっくり( 2 分以上かけて)投与してください。
  4. 血管外漏出がないかどうか、投与部位の疼痛や腫脹に注意してください。
  5. 投与後、頭痛の訴えや顔面潮紅などがないか観察してください。

 

 

 

 

 

解     1

 

問305

処方 2 を 2 週間実施した後に血液検査が実施され、以下の結果が得られた。
RBC 340 万/nL、Hb 10.2 g/dL、Ht 30.0%、MCV 105 fL、MCH 39 pg、 血 清 ビタミンB12 値 80 pg/mL(基準値 200~1,000 pg/mL)、血清総葉酸値 11.5 ng/mL(基準値 6.0~20 ng/mL)

本症例における貧血治療の今後の方針として適切なのはどれか。1つ選べ。

  1. メコバラミン注射液の筋肉内投与
  2. 葉酸錠の経口投与
  3. クエン酸第一鉄ナトリウム錠を増量して再開
  4. プレドニゾロン錠の経口投与
  5. 脾臓の摘出術

 

 

 

 

 

解     1

 

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