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第104回 問326-335
問326
55 歳女性。159 cm、63 kg。卵巣がんにて、パクリタキセル、カルボプラチン、ベバシズマブを用いた外来化学療法を施行している。来院日の臨床検査値から判断して、医師はレノグラスチム注 ₁₀₀ ng を投与して、以下の処方を追加した。
臨床検査値は、体温 37.8 ℃、白血球数 2 × 103 個 /nL、好中球 40%(白血球百分率)、血清クレアチニン値 0.64 mg/dL、eGFR 74.0 mL/min/1.73 m2 であった。
薬剤師はこの処方に疑義を抱いた。薬剤師が行う処方提案として、適切なのはどれか。2つ選べ。
- セフカペンピボキシル塩酸塩錠 100 mg を 1 回 1 錠、 1 日 2 回朝夕食後にする。
- セフカペンピボキシル塩酸塩錠 100 mg を 1 回 1 錠、 1 日 1 回朝食後にする。
- レボフロキサシン錠 250 mg を 1 回 1 錠、 1 日 1 回朝食後にする。
- レボフロキサシン錠 500 mg を 1 回 1 錠、 1 日 1 回朝食後にする。
- シプロフロキサシン塩酸塩錠 100 mg を 1 回 2 錠、 1 日 2 回朝夕食後にする。
解 4
問327
58 歳男性。仕事が忙しくきちんと食事をとれていなかった。 2 日前から、下肢の筋肉けいれんが頻発するため病院を受診した。血液検査の結果、低カルシウム血症(血清カルシウム値 7.0 mg/dL)であることが判明し、医師は下記の薬剤を処方した。処方に基づいて調製された輸液のカルシウム濃度(mEq/mL)に最も近い値はどれか。1つ選べ。ただし、グルコン酸カルシウム水和物の分子式はC12H22CaO14・H2O、分子量は 448.4、カルシウムの原子量は 40 とする。
- 0.38
- 0.19
- 0.076
- 0.038
- 0.019
解 4
問328
以下の薬剤の組合せのうち、両薬剤の服用時間をずらすことで併用可能なのはどれか。2つ選べ。
- S-1(テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合)カプセル + フルオロウラシル錠
- セフジニルカプセル + クエン酸第一鉄ナトリウム錠
- レボフロキサシン錠 + 酸化マグネシウム錠
- バルプロ酸 Na 徐放性顆粒 + テビペネムピボキシル細粒
- リファンピシンカプセル + ボリコナゾール錠
解 2, 3
問329
術後の鎮痛目的のために使用されたフェンタニル注射液の空アンプル、麻薬施
用票、残液の入った持続注入用バルーンポンプが薬剤部麻薬管理者に返却された。
ポンプに貼付された薬剤ラベルには、下記の内容が表示されていた。
ポンプ内の残液を取り出したところ、残液量は 120 mL であった。麻薬帳簿に記載するべき残液中のフェンタニル注射液 0.1 mg/ 2 mL の量(mL)として正しい値はどれか。1つ選べ。
- 2.4
- 3.0
- 4.2
- 4.8
- 7.2
解 4
問330
68 歳男性。以前より便通の異常を自覚していた。病院を受診し、精査の結果、大腸がんが判明し StageⅣと診断された。病理検査の結果、RAS 変異は陰性であった。また、UGT1A1* 6 のホモ接合体であった。一次治療として、ベバシズマブ + CapeOX(カペシタビン + オキサリプラチン)療法が開始となった。薬剤師が行う薬学的関与として適切なのはどれか。2つ選べ。
- ベバシズマブ投与に伴い、予防的な高血糖対策を実施するように医師に提案する。
- カペシタビン投与に伴い、手足症候群予防のために厚めの靴下を履くように患者に説明する。
- オキサリプラチン投与に伴い、冷たいものに触るとしびれを誘発することを患者に説明する。
- RAS 変異が陰性のため、ベバシズマブの開始用量の増量を提案する。
- UGT1A1 の遺伝子解析結果から、カペシタビンの開始用量の減量を提案する。
解 2, 3
問331
以下のレジメンを肺がん患者(体表面積 1.70 m2)に適用することになり、薬剤師がミキシングを行うこととなった。 1 バイアルあたり 500 mg 充填されているペメトレキセド(凍結乾燥品)を使用し、 1 バイアルあたり 20 mL の生理食塩液で溶解する場合、ペメトレキセドの 1 日当たりの投与量(薬液量)として正しいのはどれか。1つ選べ。
- 14 mL
- 20 mL
- 34 mL
- 40 mL
- 68 mL
解 3
問332
12 歳女児。アレルギー性鼻炎により耳鼻咽喉科を受診したところ、以下の薬剤が処方された。
母親に確認したところ、錠剤を服用できないことがわかり、処方医に疑義照会を行い、ケトチフェンシロップ 0.02%への処方変更を提案した。
シロップ剤の ₁ 回量及び全量として正しいのはどれか。1つ選べ。
解 3
問333
薬剤師が、インフリキシマブのバイオ後続品(バイオシミラー)の選定を任された。ある添付文書を読んだところ、有効成分に関する理化学的知見に以下の記載があった。
「インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続 2 ]は、遺伝子組換えキメラモノクローナル抗体であり、マウス抗ヒト腫瘍壊死因子 α モノクローナル抗体の可変部及びヒト IgG1 定常部からなる。インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続 2 ]は、チャイニーズハムスター卵巣細胞により産生される。インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続 2 ]は、450個のアミノ酸残基からなる H 鎖(γ1 鎖) 2 本及び 214 個のアミノ酸残基からなるL 鎖(κ 鎖) 2 本で構成される糖タンパク質(分子量:約 149,000)である。」
インフリキシマブ(遺伝子組換え)[インフリキシマブ後続 2 ]のロット間で、最も差があるのはどれか。1つ選べ。
- キメラモノクローナル抗体のタンパク質部分
- モノクローナル抗体の可変部
- ヒト IgG 1定常部
- 450 個のアミノ酸残基からなる H 鎖
- 糖鎖
解 5
問334
64 歳男性。心房細動の診断で初めてワルファリン K 錠を処方されて、近所の薬局にその処方箋を持参した。対応した薬剤師は、患者に初回質問表を記入してもらい、その内容は以下のとおりであった。
初回質問票の項目 1 ~ 6 のうち、薬物相互作用の観点からさらに詳しく確認することが必要な項目はどれか。1つ選べ。
- 項目 1
- 項目 2
- 項目 3
- 項目 4
- 項目 5
- 項目 6
解 3
問335
豪雨災害を受けた地域の避難所に薬剤師が医療チームの一員として派遣された。食中毒が懸念されており、手の消毒を推奨することになった。この避難所には下記の消毒剤が用意されていたが、希釈するための上水が不足していた。希釈をしないで使用できる消毒剤はどれか。2つ選べ。
- ベンゼトニウム塩化物液(0.2 w/v%)
- クレゾール石ケン液(50 vol%)
- ベンザルコニウム塩化物液(0.05 w/v%)
- 消毒用エタノール(80 vol%)
- クロルヘキシジングルコン酸塩液( 5 w/v%)
解 3, 4
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