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第104回 問336-345
問336
クリニカルパスは、患者の状態と診療行為の目標及び評価・記録を含む標準診療計画であり、標準からの逸脱を分析することで医療の質を改善するために用いられる。クリニカルパスの目的に関する記述のうち、誤っているのはどれか。1つ選べ。
- 医療プロセスの標準化
- 在院日数の短縮
- 医療情報の共有化
- 患者ケアの質的向上
- 医療安全の担保
- 個別医療の実現
解 6
問337
6 歳男児。体重 20 kg。歯科診療所で抜歯後、母親がこの男児の処方箋を薬局に持参した。
男児はシロップ剤が苦手のため、母親は粉薬への変更を希望した。薬局にはアセトアミノフェン細粒 20%がある。
アセトアミノフェンシロップ 2%及び細粒 20%の添付文書には、「通常、アセトアミノフェンとして、体重 1 kg あたり 1 回 10~15 mg を経口投与する」と記載されている。
本症例に対し、薬剤師が処方医に対して行う対応の中で適切なのはどれか。2つ
選べ。
- アセトアミノフェンの 1 回量が過剰であることを疑義照会する。
- アセトアミノフェンの 1 回量が不足であることを疑義照会する。
- アセトアミノフェン細粒 20% 1 回量 2 g、 5 回分への変更提案をする。
- アセトアミノフェン細粒 20% 1 回量 1 g、 5 回分への変更提案をする。
- アセトアミノフェン細粒 20% 1 回量 0.5 g、 5 回分への変更提案をする。
解 2, 4
問338
73 歳男性。かすみ目を訴えて受診し、以下の処方箋を持って薬局を訪れた。
患者によると、以前、薬局で購入した一般用医薬品(第二類医薬品)八味丸が有効だった経験があり、医師にその空き箱を見せて相談したとのことであった。
患者は両薬剤の違いについて気にしていた。八味丸と八味丸エキス顆粒の違いとして適切なのはどれか。2つ選べ。
- 八味丸の方が八味丸エキス顆粒より繊維質の含有量が多い。
- 八味丸の方が八味丸エキス顆粒より全体量に対する水溶性成分が多い。
- 八味丸の方が八味丸エキス顆粒より全体量に対する脂溶性成分が多い。
- 八味丸エキス顆粒は構成生薬を粉末にし、混合して製造する。
- 八味丸は八味丸エキス顆粒にハチミツを加えて丸くして製造する。
解 1, 3
問339
37 歳男性。身長 170 cm 体重 62 kg。食道狭窄及び消化管出血のため絶食となり、高カロリー輸液の投与が開始された。他に投与されている薬剤はない。
25%ブドウ糖含有の基本輸液、10%アミノ酸含有総合アミノ酸製剤 1 バッグ当たりのカリウム及びナトリウム量は以下のとおりである。
この処方を監査した薬剤師が、医師に照会すべき内容として適切なのはどれか。1つ選べ。
- 投与水分量の不足
- 味覚障害の発症
- 投与ナトリウム量の不足
- 偽アルドステロン症の発症
- 乳酸アシドーシスの発症
解 3
問340
がんと診断され手術と化学療法を予定している患者がいる。緩和ケアはいつから始めるのが適切か。1つ選べ。
- がんと診断された時
- 手術終了時
- 化学療法開始時
- 化学療法による副作用発現時
- ターミナルケア開始時
解 1
問341
82 歳女性。介護保険施設に入所中に転倒し、大腿骨頚部骨折により病院に入院となった。薬剤師は、患者が持参した薬剤の継続について医師から相談を受けた。患者は、アムロジピン、カンデサルタン、レバミピド、アトルバスタチン、センノシドを服用中であった。
予後の改善が期待できるとして、薬剤師が医師に伝えた次の内容のうち、優先順
位が最も高いのはどれか。1つ選べ。
- アムロジピンを中止する。
- アトルバスタチンを中止する。
- アムロジピンとカンデサルタンの両剤を同時に中止する。
- アムロジピンとカンデサルタンの合剤に変更する。
- 現在の治療を継続する。
解 1
問342
42 歳男性。数年前からのひきこもりと統合失調症で、以下の薬剤が処方されている。服用回数が多いため、アドヒアランスの観点からリスペリドン細粒 1%の 1剤に変更したいと処方医から相談を受けた。
薬剤師は、下記のクロルプロマジン換算値のデータを用い、リスペリドン細粒1%への換算を検討した。
リスペリドン細粒 1%の 1 日当たりの投与製剤量(g)として正しいのはどれか。1つ選べ。
- 0.26
- 0.46
- 2.6
- 4.6
- 6.44
- 64.4
解 2
問343
45 歳男性。腎移植術 2 日前よりタクロリムスカプセルを 1 日 1 回 10 mg 服用し、術後はタクロリムス注射液を投与されている。この患者におけるタクロリムスの TDM について適切なのはどれか。2つ選べ。
- 術後 1 週間程度は頻回に測定する。
- 術前に最低 1 回は TDM を行う。
- TDM には血漿を用いる。
- タクロリムスの投与 2 時間後に採血する。
- 退院後は有効血中濃度の上限を目標とする。
解 1, 2
問344
薬剤師が ICU に常駐して業務を行うため、汎用される医薬品について注意点をまとめることにした。その内容として適切なのはどれか。2つ選べ。
初回質問票の項目 1 ~ 6 のうち、薬物相互作用の観点からさらに詳しく確認することが必要な項目はどれか。1つ選べ。
- プロポフォール注射剤は、小児の人工呼吸中鎮静には投与できない。
- 手術のため中止した抗血栓薬は、ICU 入室中は再開できない。
- アドレナリン注射剤は、心停止の際に使用する。
- プロトンポンプインヒビターは、常に投与する。
- モルヒネ塩酸塩注射液が保管してある金庫にロクロニウム臭化物注射液を保管する。
解 1, 3
問345
75 歳男性。骨粗しょう症と脂質異常症の既往があり、アレンドロン酸錠 35 mgとロスバスタチン錠 2.5 mg を服用中であった。半年前から残尿感の自覚と尿勢の低下を認めていた。検診で、前立腺特異抗原(PSA)が 37.18 ng/mL であった。精密検査の結果、前立腺がんの診断を受け、ホルモン療法が開始された。
主に初回投与初期に出現する副作用はどれか。1つ選べ。
- ほてり
- LDL コレステロール値の上昇
- 血栓塞栓症
- 骨密度の低下
- うつ状態
解 1
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